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●ことぶき共同診療所だより 16号●

2003年10月31日発行

8年目の秋 −週3回は医者2人の体制になりました− 田中俊夫
最近のデイ・ケアから                橋本 等
造形作品展覧会について               久保木泉
寿関係資料室から                  松本一郎
関係機関の方から(中福祉保険センター)       佐藤 愛
診療室から (12) ー不眠についてー           鈴木 伸
第9回学習会報告                  田中俊夫
夏の合宿の報告                   松本一郎

8年目の秋 −週3回は医者2人の体制になりました−
 先号でお知らせしたとおり、5月から鈴木先生が週に3回来てくれていて、(火)(木)(土)は医者2人の体制になりました。これで私も少し楽になれるかと思いきや、受診者は火曜日はほぼ毎週100人を超えるようになり、最大で一日128人という想像もつかなかった数になってしまいました。それだけ、ことぶきには医療のニードが高いということですから、頑張ってやるしかないのですが、鈴木先生が来てくれたばかりなのにもう一人誰か来てくれないかな、等と考えている始末です。看護師さんも交代制ではありますが、実人数で4人、土曜日を除いては、毎日2人以上勤務の体制になりました。
 このような事態になってしまう原因について思うのですが、要するに社会の体制が現状のニーズに追いついていない、ないし現実が体制を追い越して進んでいるということなのだと思います。当所に通院している患者さんは現在約500人なのですが、そのうちの3割〜3割5分は、アルコール又は薬物(覚醒剤等)関連のないしはその両方の患者さんなのです。それらの患者さんたちに対する対策、受け皿が社会に少なすぎるのです。例えば、覚醒剤使用で刑期を終え、出所してきた人がとりあえず生きて行く方法として、ドヤ街に来て、生活保護を受け、当所で治療を受けるというのが、いろいろな意味でいいとは言えないのに、他に方法がないままに便法化し、多数化していると思うのです。又、本来特別養護老人ホームやそれに準ずるような施設に入るのが適当と思われる患者さんが、施設の順番待ちの間、ヘルパーさんや訪問看護婦さんに支えられながらドヤに住んでいる。医療機関はとにかく近いところがいいので当所に来る。という具合です。中には入院が是非とも必要なのに、どこの病院も嫌がって入れてくれなくて、仕方なく当所に通院しているという患者さんもいます。
 以上のような背景のもとに、大変忙しいのですが、でも皆で大変明るくやっています。患者さんとも相変わらず冗談の言いっこをしています。又、例年通り、夏期合宿をやり、学習会を1回やり、田植え、稲刈りをやり、資料室からは、「ことぶき簡易宿泊所街地図集」を出版することが出来ました。これからも困難な課題にめげないで歩き続けていきたいと考えています。よろしくお願いします。(田中 俊夫)


最近のデイ・ケアから
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